2014/11/12

わたしを語る(6)観光局は営業する?

これまでのお話はわたしを語る(1)からご覧ください♪


観光博覧会で旅行会社さんと打合せ



ところで観光局の存在意義とはなんでしょう?どんなお仕事をしているんでしょう?

消費者の目線でいうと、観光情報を提供しているところというイメージがあると思います。観光局の役割は主に観光地のことを知ってもらい、行ってもらい、お金を落としてもらうことを目的に活動しています。


活動の対象はざっくり言うと①旅行業界関係者、②マスコミ関係者、③一般消費者、④行政です。





まず①旅行業界関係者というと旅行会社が思い浮かびます。旅行会社は旅行のプロで、あらゆる観光地について浅く広く知識をお持ちです。

旅行会社は収益を上げることを目的に活動しているので「売れる旅行」を常に考えています。

そこでわたしは旅行会社の企画担当者の方たちに、新しい観光地について説明したり、効率がよく、お客さんが食いつきそうなツアー日程を提案して観光商品を作ってもらう営業活動をしていました。

G観光局は100%公の機関でしたが、無名の観光地。政府観光局のように業界の方が連絡してきたり尋ねて来てくれることは、よっぽどの用事がない限りありません。それで一般企業のように営業をかけて売り込みに行っていました。


旅行会社とひとことに言っても、実際に販売している商品はそれぞれです。パッケージツアーを企画・販売している部署もあれば、団体旅行(社員旅行、修学旅行、優秀社員のインセンティブ旅行など)を手配・販売している部署もあります。

パッケージツアーでも2040代が2人で参加するタイプのものや、5060代の人が集まってバス1台で動くタイプのものもあります。各旅行会社が強みを持つタイプの旅があります。

観光素材がどのターゲット層に受け、どの旅行会社が企画・販売を得意とするのかを把握したうえで、目的に合う旅行会社にターゲットを絞って営業PR活動をする必要があります。

日本のG観光局ができるまでは、本国の人たちはとにかく大手の旅行会社1~2社を相手に働きかけていた様子でした。確かに大手は取り扱いの旅行は多いのですが、やはり得意分野というのがあります。

わたしはGの取り扱っていた観光素材が若者というよりは団塊世代に受けるだろうと感じ、年配層の団体パッケージツアーを得意とする旅行会社に売り込みをかけました。母親がヨーロッパ旅行で使っていた旅行会社です。

結果、企画担当者の方にも採用していただき、観光地や名物料理をたっぷり楽しむパッケージ商品ができ、お客様の集客も順調に進めることができました。



ランドオペレーター懇談会



ちなみに旅行業界には、旅行会社(エージェント)以外にもランドオペレーター(ランド)、キャリアがあります。

ランドオペレーター(ランド)は、主に海外旅行で、宿や観光地、現地の交通手段など往復航空機以外の「地上手配」を専門に行う会社のことです(JTB総合研究所)。つまり旅行会社A社のツアーに参加しても、渡航先の足・飯・枕の手配はランドオペレーターB社が行います。

キャリア(carrier)は航空会社や船会社などを指します。


旅行業界関係者(エージェント、ランド、キャリア)向けに行う活動の一つに観光セミナーがあります。関係者を一堂に集めて観光素材を紹介します。

中には本国からお偉いさんが来て大きなバンケットを催すこともありますが、わたしは企画担当者を集めた小規模なセミナーも行うのが好きでした。

最後に旅行業界向けの広報・マーケティング活動の評価について書きます。旅行業界への働きかけのあと、フォローアップも重要です。広報・マーケティング活動の結果、商品化してもらえそうなのかといったことを聞き出し、次につながる必要があります。

営業活動の結果、どの程度のパッケージ商品や団体旅行が発生したか、その結果どのくらいの訪問者が訪れたのかを知ることで活動の結果を評価することができます。





観光セミナー

Lesson learned: 仕事の存在意義を常に確認し、結果の出やすいベストな方法を模索する

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