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2014/11/12

わたしを語る(8)思い出のパクヨンハさん


一般向けの広報マーケティング活動のひとつに、観光誘致イベントの企画・開催があります。

このお仕事のおかげでさまざまな韓流スターとお会いする機会に恵まれました。数ある芸能人とのお仕事のなかで一番思い出に残っているのは「冬のソナタ」でヨン様の恋敵サンヒョク役を演じたパクヨンハさんのファンミーティングでした。


20054月に全国9都市で開催されたKorean Wave 2005 の、しめくくりとなった広島での4日間のイベント。韓国の料理をテーマにしたミュージカルや韓流パネル展などがあったのですが、いちばん盛り上がったのがこのファンミーティングでした。


イベント翌日の日刊スポーツ1面。パクヨンハさん(右)
たまたま写真に写りこんでいたわたし(左)。




広島市民球場を会場に、1万人の韓流ファンが集まりました。

度重なるイベントのせいで疲れがたまり、体調が完璧ではなかったヨンハさん。歌がちゃんと歌えるか直前まで心配したのですが、本番ではしっかり歌ってくれました。

イベントのあと、少年のようなヨンハさんはランチもそこそこに、ショッピングに出かけていったのを覚えています。(数年後、彼が自殺したニュースを聞いたときは本当に信じられませんでした。ご冥福をお祈りいたします。)

広島でのイベントの詳細については広島県日韓親善協会さんが写真つきでレポートしてくださっています。

韓流スターはみなさん特別のオーラを放っていて、すぐにスターだと分かるのが印象的でした。そして厳しい競争や日々のスケジュールでの努力の結果、特別の地位を築いていることを目の当たりにしました。



わたしを語る(5)イメージとターゲット

これまでのお話はわたしを語る(1)からご覧ください♪


ロケ地となったスキー場の観光ポスター


無名の観光地Gの観光局を立ち上げて半年が経ったころ、ドラマ「冬のソナタ」のNHK衛星放送をきっかけに、ロケ地についてのお問い合わせをいただくようになりました。

事務所を立ち上げて2年後にはNHK地上放送で冬のソナタが始まり、韓流ブームにいっそう火がつきました。冬のソナタ以外の韓流ドラマもあちこちで放送が始まりました。

ドのつく田舎だけれど、自然が多くリゾート地としても知られる土地柄ゆえ、冬のソナタ以外のドラマや映画のロケ地も点在していることがわかりました。



ドラマロケ地マップを作成・PR


ドラマの俳優さんからのロケ地へのメッセージ

 ドラマがらみのPRで学んだことは著作権についてでした。俳優さんの写真を勝手に使うことはできません。

本国では非営利の観光誘致の目的で使用することを条件に、ドラマの俳優さんの写真を使う許可を特別にもらい、ロケ地マップを製作してもらいPRをしました。これはお役所だからできたことでした。

ちなみにこれらのパンフレットやポスターは一時期、ネットオークションで売られるほどに人気が出ました。


海のそばを走る「海列車」



韓流ブームの流れに乗り「冬のソナタでおなじみのあの場所」という純粋でロマンチックなイメージをつくりあげることに成功しました。これをきっかけに大都市観光と差別化を図るために、一味違った体験型観光にさらに力を入れていきました。


秋の松茸祭り・松茸狩り体験


具体的には松茸狩り体験、キムチ漬け体験、登山、地方の伝統祭り、無農薬の野菜や山菜を使った韓国料理教室、わかさぎ釣り、伝統市場を巡ったり、地方列車に乗る旅など。都会のショッピング・エステなどとは全く違う観光です。

団体旅行やイベントにも力を入れました。日韓の先生同士の交流、農業視察、工場見学(焼酎工場、キムチ工場など)、マラソン大会、トレッキング大会などです。 

修学旅行では都市部では比較的困難なホームスティやファームスティ、学校交流なども積極的に斡旋していきました。

日本の高校生たちがスキー修学旅行に毎年訪れるようになりました。言葉の通じない外国でホテルに缶詰になるので先生たちには管理面で楽なのだそうです。




Lesson Learned: ターゲットは絞ること。存在する観光地を全体に向けてPRするのではなく、特定のターゲットが興味をもつ内容にイメージをつくり広報する。


2014/11/11

わたしを語る(3)パラサイトな海外事務所

冬のソナタ
冬のソナタとともに始まった韓流


前回までのお話は「わたしを語る(1)大学生が観光局立ち上げ」からご覧くださいませね~

大学を無事卒業し、無名の観光地Gの観光局で勤務する日々が始まりました。

立ち上げたG観光局は、幸いにも政府観光局の中に設置されていました。そのおかげで政府観光局を訪ねてくる旅行業界やマスコミの方たちとご挨拶させていただく機会ができ、その後一緒にお仕事をさせていただく機会に恵まれました。

まさにコバンザメのような、パラサイトのような存在です。

この経験で海外事務所は単独で出さずに関係機関の中や同じビルなどに設置して、情報やネットワークの面で協力を得やすい環境に置くのがよいという教訓を得ました。(この話はまた後日・・・。)

とはいえ特に知られていないG観光地。主要空港からもバスを数時間走らせないといけないようなところ。これからどうやってPRしていこうかと悩んでいるところに、「NHKが衛星放送で韓国ドラマを放映する」というニュースを耳にしました。

それが韓流ブームのさきがけになったドラマ「冬のソナタ」でした。

当時、韓国のドラマが流行るなんて信じられなかったときのことです。でも「冬のソナタ」が自治体Gで撮影されていたと知り、これを使わない手はないと思いました。

そして実は台湾やシンガポールなど他のアジアの国ではすでに人気のあるドラマであることを本国から聞き、これをネタにPRするしかない!と思い、まずはドラマ「冬のソナタ」が放映されることをPRしはじめました。


観光局に来る業界の方たちに「今度韓国のドラマがNHKで始まるんですよ~」と言っても最初は誰もが「ふーん、そうなんですか」「韓国のドラマ!?そんなの面白いの??」という反応でした。無理もありません。


「ドラマのあの並木道はどこなの!?」
とお問い合わせが殺到

ところが放送が始まって数ヶ月が経つうちに、一般の方から電話が頻繁にかかってくるようになりました。これまでにはなかったことです。

このときから忙しい日々を過ごすことになります。



Lesson Learned: 海外事務所は協力が得られそうな関係機関内や近くに作ること。単独では出さない。(もちろん、ターゲット層のいる場所に出すことも大事)



わたしを語る (4) に続きます~